ラーメンクリエイターとして、様々なタイプのラーメン店を国内外に展開する庄野氏は、基幹となる店舗の一つ「自家製麺MENSHO TOKYO」でラム肉をベースにしたラーメンを提供している。
「明日の一杯を創る」をテーマに日々研究し、ラーメン開発のためにラボまで作ってしまった庄野氏は、新たな美味しさを生み出す食材を探す中、様々な食材を取り寄せ、試作を重ねた結果、ラム肉にたどり着いたという。ラーメン自体、海外でも知名度が高まっており、そのような中、ラム肉は宗教的な制約が少なく、多くの人々が楽しめる食材だったことも新たな味わいの鍵となる食材に選ばれた決め手の一つだったそうだ。羊骨でダシを取ると甘みや香りが際立ち、コクを与え、味にフックが加わるという。さらに、ラーメンに欠かせないチャーシューも一般的な豚肉ではなく、羊肉を使うことで新たな美味しさが体験できることが、実際に多くのラーメンファンに新鮮な味わいとして受け入れられている。
このMENSHO TOKYOのチャーシューにはオージー・ラムのショルダーが用いられている。ラム肉チャーシューを作る上で、様々な産地の羊肉を試した結果、肥育期間が長いことから肉自体が大きく、味わいが強いオージー・ラムが採用されたそうだ。
庄野氏の活動には、他のラムバサダーとのコラボレーションも多く、ラムバサダーフェスティバルにラム肉のまぜそばを出したり、出汁カレーを商品化したり、スパイスラーメンに特化した店舗を開いたり、と新しい美味しさを求める姿勢はますます加速している様子である。MENSHO TOKYOではバレンタインにはチョコレートを使ったラーメン(期間限定)など意外な組み合わせが登場することもあるように、既成概念にとらわれないラーメン研究が行われている。
今後は店舗にとどまらず、ラム肉を使用したラーメンイベントを開催するなどして、日本をはじめ、世界中にラム肉とラーメンの魅力を伝えていきたいとのこと。たゆまぬ研究を基に、今後はどんなラーメンが飛び出してくるか、楽しみで仕方がない。
庄野 智治
ラーメンクリエイター
株式会社麺庄 代表取締役
2005年、弱冠25歳で東京・市ヶ谷に「麺や庄の」を開業し、現在では国内8店舗、海外2店舗の人気ラーメン店を展開。
「たとえ美味しいラーメンでも、毎回同じものばかりだとお客様に飽きられる」という思いから、店内にラーメン研究室を設けて「創作ラーメン」の開発に着手。ラーメンクリエイターとして、オリジナリティに溢れる斬新な作品を数多く創作している。
さらに、お客様に感動と驚きを届けるために新しいラーメンの価値や魅力を伝えるコンテンツの企画制作なども行い、ラーメンの講師としても活躍中である。