こんにちは、ラムバサダーの菊池です。消費者団体の代表としてよく聞かれることにお答えするコーナーも4回目になりました。知っているようで知らない羊の事を今回もお話いたします。今回は、羊と他の家畜の違いとか、羊の重さとか、羊の小ネタを集めました。
●小さな家畜それが羊
よく「羊って重さはどれぐらいなのですか??」と聞かれることがあります。また、「牛と比べてどうですか??」なども。なので、以前調べたものがあるのでそちらをお教えいたします。種類や生育期間により違いますが、羊肉はお肉にして出荷されるとき大体下記の重さになります。9割を占めるオーストラリアとニュージーランドでサイズと年齢が違いますのでそれも合わせますと・・・・
オーストラリア羊:5か月から11か月 22㎏から26㎏
ニュージーランド羊:4か月から7か月 14㎏から17㎏
※『枝肉重量』・・・屠畜後のお肉にされた時の重量
と、ばらつきがありますが上記の通りになります。そのほかマトンなどもいますが、ラムが基準となるので、ラムの重量を示してます。私は「大体26㎏ぐらい」と話していましたが、大体あっていましたのでほっとしています。
ちなみに牛は大体30ヶ月で出荷となり、400㎏前後(!)となります。やはり、牛は大きいですね。豚は半年ぐらいで70㎏ぐらいだそうです。これを見ますと、羊は家畜の中では圧倒的に小さい家畜となります。
●一人っ子が多い羊
羊は家畜の中だと生産性がそんなに高くありません。それは1頭が生む子供が1回1頭から2頭と少なく(ほとんど1頭らしいです)、牛や豚ほど大きく育たないのが原因です。この辺りが羊肉が美味しさとともに世界でごちそう肉として貴重なもととされた理由の一つではないのかなと考えています。
●小さな羊が中山間部を救う?
最近日本国以内で、高齢となり牛などが飼えなくなった酪農家が羊を飼い始めることが増えてきているそうです。確かに、数百キロの牛は年齢とともに扱い難くなりますが、30㎏程の羊でしたら、高齢の女性などでも無理なく飼育できますね。飼育設備の再利用や、酪農の知識の活用などもできるので今度農村の高齢化とともに加速していくと思います。(牛と羊は飼い方などが違いますが、全くの素人よりは酪農経験者の方が飼いやすい)
このように、小さいところがマイナスになる場合と、プラスになる場合がある事は、様々な事象と同じですが、羊にもこれが当てはまります。小さな羊が国内外を問わず注目をさらに集める家畜であることだけは確かのようです。
菊地 一弘
羊齧協会 主席
株式会社場創総合研究所 代表取締役
一般社団法人 来来県 代表理事
羊肉の消費者団体、羊齧協会設立者にして主席(代表)。羊肉料理を素人がおいしく楽しく食べられる環境作りを行うべく、月例イベント、羊フェスタ、羊齧落語、羊齧合コンなど、切り口を変えた羊肉普及のためのイベントを行う。月例イベントは6年連続満員御礼。100席のチケットが3時間で売り切れるほど協会には「羊愛」の強い会員が揃う。会員数は都内を中心に1,700名(2018年8月現在)。毎月数十名規模で拡大中。15名の幹部を置き、組織化しているのが大きな特徴。東京の本部のほか、関西支部を神戸に、北東北支部を八戸に置く。また、日本初のラム肉レストラン本『東京ラムストーリー』を監修するなど、活動は多岐にわたる。
羊齧協会 http://hitujikajiri.com/
一般社団法人 来来県 http://lailaipref.or.jp/